読みもの

しゃべってないで書いたら日記

2018年05月13日

おめでた騒ぎ

昔、私は細かった。身長161センチ、体重は38キロしかなかったこともある。オリーブみたいにガリガリだった。食べても食べても太らなかった。自分は一生ガリガリだと思っていた。しかし、妊娠して胃下垂が治った、とお医者さんに言われたが、子供を産んでからどんどん大きくなって今に至ります。そんなわけで、よく妊婦さんに間違えられました。一番最近間違えられたのは2年前、51歳の誕生日の日でした。当時お店をしていたのですが、お客様がいない隙に近くの郵便局に行く途中、誕生日だし、いい天気だし、ご機嫌さんで鼻歌歌って歩いていたら、時々お茶を飲みにきてくださっていた文房具屋の奥さんが表を掃いてらっしゃった。「こんにちは〜」ってご挨拶したらいきなり、「あれ?おめでた?」とおっしゃった。51歳の誕生日に。無言で仰け反ってしまった。奥さんは「あ違う?違うなあ、いや、堪忍やでえ」、笑いながらそそくさと中に入ってしまった。「ひえ〜〜」という気持ちを当時、フェイスブックに投稿した覚えがある。そんな風に昔からよく妊婦さんに間違えられる。娘の幼稚園にお迎えに行くと、よくニコニコしながら無言でお腹をさすられたものだ。お腹をさすりながら「予定日は?」って聞かれること度々。もう面倒臭くなって「もう三年身籠っているんです」と返事をしていた。ある日、まあまあ細身のパンツでお迎えに行ったら、その時はあるお母さんが「あ!生まれはったん?」っておっしゃった。子育てが一段落して仕事に復帰した頃、出張で飛行機に乗る機会があった。私はパリッとスーツを着ていた。金属探知機を通ろうとしたら結構遠くから女性職員さんが血相変えて「お待ちください!」と言いながらダーっと走ってこられた。靴音が響きわたる勢いだった。そしてハアハア言いながら目の前で「妊婦さんですよね!」と断言された。周りにはいっぱい人がいた。私は普通のテンションで「違います」と言ってみた。職員さんは大きな声で「申し訳ございません!」と深々と頭を下げられた。颯爽とスーツを着ているつもりだったから面食らった。もはや今更よもや、妊婦さん事件はもう起きないだろうな、と思ったらなんだか感慨深いものがある。