読みもの

しゃべってないで書いたら日記〜店主の身に起きたことそのまんま日記〜

2018年03月26日

「名古屋のダジャレ」

先月、京都ファーマーズマーケットは名古屋高島屋さんに出店させていただき、私は1週間名古屋に滞在した。名古屋は大都会。高いビルのない京都に住んでいるから用事もないのに高いビルに登って喜んでいた。しかし面白い人の頻度は断然関西やな〜と思っていたのだ。ところが一人、異彩を放つおじさんがいた。「平和園」という庶民的な中華料理屋の店主がその人だ。お友達ご夫妻と晩御飯を食べに行ったのだが、陰気な感じの馬面の店主が料理を運んできて、料理を食卓に置いてもその場を去らず、「お冷どうですか」っていうのと同じテンションで普通にこう言うのである。

「ダジャレ聞く?」

「え?」、すると店主はもう一度、ニコリともしないで「ダジャレ聞く?」、頭の中で?マークがどんどん大きくなりながら、とりあえず「聞く」と答えると

「歌手のチャイは山梨県甲府市が好き。チャイ甲府スキー」

と言った。笑いどころがわからない。全然面白くない。真面目な話をするかのような神妙なテンションで全然面白くないダジャレを言う目の前のおじさん。

なんだろか、この人は・・・。

おじさん自体が可笑しくて私たちはアハアハと笑った。するとおじさん、少し嬉しそうに「もっと聞く?」「うん、聞く聞く」

「昨年世界で大ブレイクした米国人歌手は昔の東京を知らない、江戸シーラン」

本当に面白くないのである。しかし、もはや変なツボにはまってしまって我々はまた爆笑。するとおじさん、いきなり入り口のレジに行き、紙切れを持って戻ってきた。それには、

「妻に内緒で彼女と居酒屋の白木屋へ行ったことがバレて問い詰められた。『あなたいつまでシラを切るの?』」

と書いてある。

「思いついたら書くんですか?」「うん」「へー!」「モノマネもできるよ」「へー!」、頼んでいないのにモノマネを始めた。脇を締めてスキーを滑っている様子のジェスチャー。冬季オリンピックのスキー選手のモノマネだそうだが、我々は知らなくて「知らん」と言ったら「ああ」と残念そうだった。たまにこういう人に会う。おじさんに多い。流行や人の評価や世間の空気をものともしないで我が道を行く人。マスメディアに毒されていない我流の人。真のフリーダム。人生はこんな風に我流で楽しめばよいものを。なかなか到達できないフリーダムの境地。名古屋に行ったら「平和園」に行って体感してみてね。